そろそろ、花粉症対策の時期です。
1月は主にスギ、ヒノキ、ハンノキなどの花粉が飛散し始める時期です。特に暖冬の影響で飛散開始時期が早まる傾向にあるため、早めの対策も考えたい時期になりました。
さて、花粉症の原因やアレルギーの原因を検索したことはありますか?
「毎年、春になると鼻水やくしゃみが止まらない」
「皮膚のかゆみが続くけれど、何が原因か分からない」
「咳が長引くが、風邪なのかアレルギーなのか判断できない」
このような症状でお困りの方は少なくありません。
アレルギー疾患は、原因(アレルゲン)が分からないまま対症療法(抗アレルギー薬の内服)だけを続けていることも多く、疾患の悪化を招くこともあり、生活の質(QOL)を大きく低下させてしまいます。
当院では、一度の採血で39項目のアレルゲンを同時に調べることができる「View39(ビュー39)」アレルギー検査を行っています。
原因を客観的に把握し、根拠に基づいた治療・生活指導につなげることが可能です。
View39とは?|一度の採血で39項目をチェック
View39は、血液中の特異的IgE抗体を測定する検査で、吸入系・食物系を含む計39項目のアレルゲンを一度に調べることができます。
主な検査項目の例
- 花粉:スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ 、ハンノキ、シラカンバ
- ダニ:ヤケヒョウヒダニ
- ハウスダスト
- 動物:ネコ、イヌ
- その他の生物:ガ、ゴキブリ
- カビ:アルテルナリア、アスペルギルス
- 食物:卵白、牛乳、小麦、米、大豆、ピーナッツ、エビ、カニ、ソバ、肉 など
- その他:ラテックス
「花粉症だと思っていたが、実はダニが主因だった」
「皮膚症状の原因が食物アレルギーだった」
といったケースもありますので、原因検索には有効です。
こんなかたにおすすめです
- 花粉症・鼻炎・結膜炎の症状があるかた
- 気管支喘息、長引く咳があるかた
- アトピー性皮膚炎、慢性的なかゆみがあるかた
- 食後に体調不良や皮膚症状が出ることがあるかた
- お子さまのアレルギーが心配な保護者のかた
- 舌下免疫療法を検討しているかた
スギ花粉症で舌下免疫療法を検討している方にとっては、治療前の重要な検査です。
View39のメリット
① 原因を客観的に把握できる
症状の「思い込み」ではなく、数値としてアレルゲンを確認できます。
② 治療方針を立てやすい
抗アレルギー薬の選択、環境対策、生活指導が具体的になります。
③ 複数のアレルギーを同時に評価できる
花粉・ダニ・食物などを一度に調べられるため、追加検査が不要な場合も多いです。
検査対象年齢
成人、6歳以上の小児
乳幼児では、アレルギー疾患の罹患率が低く、学童期になってから発症することが多い(日耳鼻123: 485-490,2020)ので、当院では対象は6歳以上のかたとします。
検査の流れ
- 医師による診察・問診
- 採血
- 約1週間程度で結果説明
- 結果に基づいた治療・生活指導
※保険診療で実施可能です(症状がある場合)
症状がないが、検査希望のかたは、自費診療実施可能です。
費用
アレルギー症状があり、保険適応となるかた
検査・処方箋・診察料の内容により6,000-7,000円前後。
アレルギー症状がなく、自費による検査希望かたはご相談ください。
検査結果を「治療」に活かします
当院では、検査結果を説明して終わりではありません。
- 花粉症に対する内服・点鼻・点眼治療
- 舌下免疫療法の適応判断
- ダニ・ハウスダスト対策の具体的アドバイス
- 食物アレルギーへの対応指導
など、患者さん一人ひとりの生活背景を考慮した治療提案を行います。
「原因が分からない不安」から、「納得できる治療」へ
アレルギー疾患は、正しく原因を知ることでコントロールしやすくなります。
View39は、その第一歩となる検査です。
「何に反応しているのか知りたい」
「治療をきちんと整理したい」
「毎年同じ症状を繰り返したくない」
そのような方は、ぜひ一度ご相談ください。

